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ラッツカテーテル

ラッツカテーテルとは

ラッツカテーテルは背骨の中にある脊髄を包んでいる硬膜に問題が起こっている場合に利用する治療用の道具です。

細いカテーテルという管を背骨の穴の中に入れ、硬膜という膜が近くの組織と癒着を起こしているとその癒着が原因になり痛みが出てきてしまう事があります。

このような硬膜の癒着が原因となった痛みを治療するために利用されるのがラッツカテーテルです。

ラッツカテーテルを使う病気の治療

ラッツカテーテルの治療は細い管を背骨の中の空間まで進め、そこに薬剤を注入する事で硬膜の癒着を解除する治療です。

このため、硬膜の癒着が起こって発症する痛みに対して非常に効果があります。

脊椎手術後神経痛、腰部脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、腰部神経根症、腰痛症性神経根症、硬膜外癒着瘢痕症、硬膜外線維症などの慢性的な疼痛に用いられる事が一般的です。

ラッツカテーテルのメリット、デメリット

ラッツカテーテルを利用した治療のメリットはメスを使う事なく痛みの原因の治療ができるという点にあります。

注射を利用して治療を行うため、一回の治療時間はそこまで長いものにならず、日帰りで治療を受けることもできます。

しかし、背骨の中に注射を行うため、レントゲン透視を行ないながら治療を行う必要があります。3日程度連続して治療を行う必要がある治療のため、連日治療を受けることができる患者さんが治療を利用できます。

高周波パルス

高周波パルスとは

高周波パルスは電気の力を使い、神経に対して42℃の温度刺激を与える方法です。

お薬を使った神経ブロックの治療に非常に良く似た治療法で、電気を使った神経ブロックと考えるとわかりやすいかもしれません。

高周波エネルギーを繰り返し与えることで痛みの原因となっている神経の働きを低下させる事ができ、非常に安全性も高い治療法です。高周波パルスを利用することでお薬の減量ができる場合もあるので、痛みの治療で利用されています。

高周波パルスを使う病気の治療

高周波パルスを利用した治療は主に頚部神経根症、頚椎椎間関節症、肩関節周囲炎、腰部神経根症、仙腸関節痛、変形性膝関節症などの整形外科疾患で利用されます。

神経の痛みを伝える能力を低下させる事で長期的に痛みを取ることができるので、安全性も高く非常に便利な方法です。高周波パルス療法は痛みを長期的に抑える事ができるため、薬物療法と併用して行う方もいます。

回復した女性

高周波パルスのメリット、デメリット

高周波パルス療法のメリットは治療効果が長いという点にあります。

麻酔薬を注射して行う神経ブロックは治療の効果が数日程度になってしまうのですが、高周波パルスを利用した治療は治療効果が長く、数ヶ月程度効果が持続します。

治療を繰り返すことで神経障害による痛みが再発しにくくなることも知られているので、非常に大きなメリットがある治療法です。治療の際にレントゲン透視下で治療を行うため、ある程度時間がかかってしまうのですが、その分のメリットもある、優れた治療法です。

高周波熱凝固法

高周波熱凝固法とは

高周波熱凝固法は前述した高周波パルス法をさらに強化した治療です。

高周波パルス法では間欠的に熱を加える時間と、熱を加えない時間を繰り返す治療ですが、高周波熱凝固法ではより温度の高い刺激を神経に加え、神経を構成する部分を熱で固めてしまう治療です。

熱を加えるといっても、麻酔をかけてから行うため痛みを感じる事もなく、神経が再生してくるまでの期間効果が持続するため高周波パルス法よりも長期にわたって治療効果が継続します。

高周波熱凝固法を使った病気の治療

高周波熱凝固法の治療は長期的に続く慢性疼痛に対して用いられます。

痛みを伝えている神経が特定できる場合に非常に便利な治療法として知られていて、三叉神経痛、肋間神経痛、慢性頚部痛、慢性腰痛、帯状疱疹後神経痛の治療で活躍しています。

治療ではレントゲン透視を行いながら、痛みを伝えている神経を特定して治療を行います。日帰りで治療を受けることができ、長期間の効果が得られる便利な治療法です。

高周波熱凝固法のメリット、デメリット

高周波熱凝固法の1番のメリットは治療効果の長さです。

麻酔薬を利用した神経ブロック治療では数日、高周波パルスを利用した治療では治療効果が数ヶ月続きます。一方、高周波熱凝固法では熱凝固の程度によって1年以上痛みを抑える事もできます、生活の質も大幅に改善できるため、大きなメリットのある治療法です。

副作用として痺れや感覚の低下が起こることがありますが、痛みを抑える効果も大きいため、痛みのコントロール法として広く利用されています。

レーザー治療

レーザー治療とは

痛みのコントロールを目的としたレーザー治療は皮膚科の美容目的の治療などで使われるレーザー治療とは異なる治療です。

美容皮膚科などで行われているレーザー治療は皮膚の中の色素を分解するために行われる治療ですが、痛みをコントロールするために行われるレーザー治療は主に血行改善や細胞の働きを向上するために行われます。

神経レベルでの除痛や抗炎症効果が期待できるため、ペインクリニックで欠かせない治療法です。

レーザー治療を使う病気の治療

レーザー治療を利用する治療の対象は非常に幅広く、筋・筋膜の疼痛、肩こり、神経痛、関節痛、緊張性頭痛、偏頭痛などの痛みをターゲットにした治療だけでなく、顔面神経麻痺などの神経の働きに異常が起こってしまった病気に対しての治療にも活用することができます。

もちろん帯状疱疹のような多くの患者さんが罹りうる病気の神経痛にも利用する事ができるので、利用可能な疾患は非常に幅広いという特徴があります。

レーザー治療のメリット、デメリット

レーザー治療のメリットは体の表面からレーザーを照射して治療ができるという点です。

注射のような痛みを伴うものではないので、患者さん自身も安心して治療を受ける事ができると思います。レーザーを照射するといっても、体の内側が温かく感じるような、体への負担の少ないレーザーを利用した治療を行います。

照射部位にほくろがある方、光に対して過敏症のある方や、心臓のペースメーカーを利用している方には利用できない場合もあるのですが、こういった問題が無ければ妊娠中の女性でも利用することができます。

イオントフォレーシス

イオントフォレーシスとは

イオントフォレーシスは電気の力を利用して体の中に麻酔薬を染み込ませる治療法です。

通常の麻酔薬は皮膚に塗っただけではなかなか体内に入りにくいのですが、電気の力を利用するとお薬を体内に引き込む事ができます。
治療時間も15分程度なので、患者さんにとって負担も軽く、便利な治療法と言えます。

イオントフォレーシスを使った病気の治療

イオントフォレーシスを利用する治療の対象は幅広い範囲に痛みが起こる病気の治療になります。具体的には帯状疱疹後神経痛などが当てはまり、薬液を染み込ませたパッドを体の表面に貼り付けて治療を行います。

電気を利用するといっても、強い痛みも感じることがなく、電流の調整もできるので、痛みを感じる心配はありません。また、多汗症という汗をかきすぎてしまい生活に支障をきたしている方への治療にも有効で、日本全国で幅広く利用されています。

イオントフォレーシスのメリット、デメリット

イオントフォレーシスのメリットは患者さんの負担の少なさにあります。

パッドを貼って15分程度通電するだけで治療が終わるので、患者さんが怖い思いをしなくても済むというのは大きなメリットでしょう。

通電する治療を行うため、ペースメーカーを利用している方や、局所麻酔薬のアレルギーがある方には利用を避ける必要があります。また、妊娠している女性の方も利用ができないため、注意が必要です。

硬膜外癒着剥離術

硬膜外癒着剥離術とは

硬膜外癒着剥離術は背骨の中の脊髄を包んでいる硬膜という膜が周囲に癒着している方に行う治療で、前述したラッツカテーテルを利用した癒着の剥離もこの治療の一種です。

ラッツカテーテルの治療では薬剤を硬膜の周囲に注入する事で剥離する治療でしたが、最近ではエピドラスコピーという内視鏡を利用した治療法も行う事があります。エピドラスコピーという内視鏡をお尻から背骨の中に入れてゆき、直接癒着を剥離することができます。

硬膜外癒着剥離術を使う病気の治療

硬膜外癒着剥離術の治療の対象は薬物の治療で効果が得られない、慢性的な足腰の痛み、脊髄から枝分かれした神経の根本が圧迫されて起こる神経根症、とりわけ腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症の治療で利用することができます。

内視鏡を利用した治療と聞くと非常に怖いものと思うかもしれませんが、しっかりと麻酔をかけて眠りながら治療を受ける事ができます。
患者さんの不安も非常に小さい治療になります。

問診

硬膜外癒着剥離術のメリット、デメリット

硬膜外癒着剥離術は治療の効果が非常に高く、多くの疾患の痛みを抑えるために利用することができます。

外科の手術のように大きく傷跡が残ることもありませんし、入院期間が長期化することもありません。

しかし、現在では保険診療の適応になっていないため、全額自費診療の治療になります。また、全身麻酔を利用する治療なので、治療後に回復するまでの時間が必要になります。

概要

院長 大岩 彩乃
スタッフ 10名
医師、看護師、理学療法士、医療事務、
臨床心理士(委託)、放射線技師(非常勤)
標榜科 ペインクリニック外科・疼痛緩和科・麻酔科
・整形外科・リハビリテーション科・内科
所属・資格 日本麻酔科学会 専門医・指導医
日本ペインクリニック学会 専門医・評議員
日本整形外科学会 正会員
日本区域麻酔学会 専門医
日本緩和医療学会 認定医
再生医療学会 認定医
ICD(インフェクションコントロールドクター)認定医
ヘル二コア実施可能医師
住所 〒270-1132 千葉県我孫子市湖北台8-7-4
電話番号 04-7170-2870
FAX番号 04-7170-2871
連携医療
機関
東京慈恵会医科大学病院(本院、柏病院、他) 
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柏市立柏病院 

診療時間

診療時間 日祝
09:00 〜 12:00
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